経営層インタビュー ~飯塚 和彦~経営層が語るダイバーシティ

経営層インタビュー ~飯塚 和彦~

飯塚 和彦いいづか かずひこ

執行役員 CSO補佐

異なることを受け入れ、外の世界を見ることで
自分の世界はもっと広がる。

人と違うことは、決して間違っていることじゃない。

いくつかの観点があるダイバーシティにおいて、その原点にあるのは「一人ひとりみんな違うから、一人ひとりが違うことを認めること」だと私は思います。たとえば、暑いのにコートを着ている=おかしい、ではなく、あの人にとっては寒いのかもしれないというマインドを持つということ。日本では人と異なった意見や行動は間違っていると見られることが往々にしてありますが、たとえば私が仕事で十数年間赴任していたフランスでは、違うことが“当たり前”として尊重されます。
それはお国柄かというと必ずしもそうではなく、この国では子どもの頃から「人の意見や考え方はそれぞれ異なるのが当たり前。だからお互いに違いを理解できるよう、ちゃんと自分を表現し、相手にもちゃんと表現してもらおう」と教育されています。フランス人は自己主張が強いと思われがちですが、フランス人にしてみれば自分の考えや立場を相手にしっかりと伝えることが当たり前。このように、ものごとに対する見方を変えれば、誰もが意識一つで考え方や行動を変えることができるのです。変わろうという勇気と決意、日々の生活の中で継続的に積み重ねる行動さえ起こせれば。

私は日本で生まれ日本で育ち、大学の時まで海外に行ったことさえありませんでした。
そんな私が今の考え方に至ったのも、海外勤務で刺激を受けた経験があってこそ。かつて在籍していた外資系企業では自分と違う常識に何度もぶつかり、苦労もたくさんしました。もちろん最初は戸惑うことばかりでしたが、異国の文化風土に身を置くうちに、「何か違うな?」というところから、「こんな考え方もあるのかな」「こっちの方がいいかも知れない」と自然に思えるようになり、自分の中の常識が変わっていったのです。今思えば、環境も大きく影響していたと思う。自由に考え実行できる場があったから、私も行動しやすかった。そう考えると個を活かすには環境も大切で、これからのJVCケンウッドにもそのような職場環境を整えることがますます求められると言えるでしょう。

多様性を帯びた人たちが集まって
新たなイノベーションが生まれる。

必要なのは「異なることを受け入れる」環境ではないでしょうか。たとえば、当社も今後さらに人材のグローバル化を進めて行く必要があります。そこでは国籍の異なる従業員同士が共に働く機会が増え、互いに刺激を受け合い、一人ひとりが違うという実感を日々繰り返すことで、多様性に富んだマインドが育成されていくと思うからです。
また、今ある社内組織をそのまま活かし、事業や職種の壁を越えたワーキングチームを編成することも一つの手段。たとえば私が過去に経験したCFT(クロスファンクショナルチーム)では、ある国内営業部の運転資金の効率化という課題に対し、営業部以外の部署から人を集めてプロジェクトチームを組み、課題の解決を目指しました。普段は限定的な関わりしか持つことのなかった海外マーケティングやSCM(サプライチェーン・マネジメント)、そして財務、経理など、異なる部署からメンバーを集めてディスカッションを行うので、発想の異なる意見が次から次へと出てきて、答えを導き出すまでに何度も何度も白熱した議論を重ねました。そして結論として出した答えが着実に成果を上げてくれたことで、異なる個と個の相乗効果が新たなイノベーションを生み出してくれることを身をもって実感することができたのです。

さらに、外に目を向ける機会を増やすことも効果的と言えるでしょう。「何かベンチマークはした?」「競合他社はどうしてる?」「お客さまはどういう状況なの?」「世の中は今どんな流れなの?」と問いかけ、新しい発想に気づくプロセスを業務に組み込むのもいい。あえて個性がぶつかりそうな人たちでチーム編成をしてプロジェクトを進めてもいい。技術の面で言えば、自分たちの技術を活かしながら、外の技術の良いところは取り入れ連携する。当社も既に取り組んでいますが、こうしたオープンイノベーションを積極的に推進することもたいへん重要な選択肢の一つだと私は思います。
ダイバーシティ推進の一環として一人ひとりが違うことを認めるマインドを作るためには、さまざまな新しい発想やアプローチを仕事に取り入れ進化し続けていくことが不可欠です。人は誰しも、これまでと同じことをしていた方が楽であり、それを変えることに不安や、時には恐怖心さえ覚えることがあります。そうなるとなかなか変化には踏み込めない。だとすれば誰かが変革の種をまかないと。私はその種をまき続ける一人として、多くの人が異なる意見や価値観に触れたり、外を知ろうとする機会をできる限り作って行こうと思っています。

ダイバーシティの推進が
世界をもっと良くしたいという想いにつながる。

ダイバーシティを語るにあたって、私はCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の存在が切り離せない関係にあると考えています。CSRはこれまで企業の社会貢献や慈善活動が中心と捉えられがちでしたが、近年の社会動向を反映した本来のCSRとは、企業がその事業活動を通じさまざまな社会課題の解決に貢献することと位置付けられています。特に最近は国連が採択したSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を事業戦略に組み込み、持続可能な社会と環境の実現に取り組む企業が増え、私も担当役員として大きく注目しています。
その中の大きなテーマのひとつに、ダイバーシティの推進があります。会社が持続的に成長するためには、そこで働く一人ひとりの従業員が満足し、互いに信頼を築きながら高い志を持って仕事に向かい、世の中に貢献できる結果をどんどん生み出していくことが必要です。多様な背景を持った人たちが、それぞれの違いを認め合い、協力し合うことで生き生きと働ける。そういったことが当社の風土として根付いていって欲しいと思っています。そんな会社に勤めているのって、ちょっと誇れることだと思いませんか。

※SDGsとは
2015年9月の国連サミットで採択された、2030年に向けた「持続可能な開発目標」。人と地球の持続的繁栄を目指す行動計画として掲げられた17の目標と169のターゲットのこと。17の目標にはジェンダー平等の実現や人や国の不平等の是正、働きがいと経済成長の促進など、ダイバーシティに関係の深い項目を含めた、世界が一致して取り組むべきビジョンと課題が網羅されている。

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