経営計画会社情報

経営計画

中長期経営計画「2020年ビジョン」

当社は、平成27年5月18日付で、平成33年3月期(2020年度)を見据えた中長期経営計画「2020年ビジョン」(以下、「2020年ビジョン」)を策定し、自己資本利益率(以下、ROE」)を主たる経営指標とするとともに、「強み」を生かせる分野に注力する経営を推進してまいりました。

平成30年1月31日に開示いたしました「平成30年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」および「業績予想および剰余金の配当予想の修正に関するお知らせ」などを踏まえ、策定から2年余り経過した「2020年ビジョン」の現時点における進捗の評価と今後の取り組みの見直しを実施いたしました。

「2020年ビジョン」における平成30年3月期(2017年度)目標に対する現在の位置づけ 

(1)連結営業利益およびROE

平成30年3月期(2017年度)の通期業績予想は、連結営業利益(以下、「営業利益」)、ROE ともに「2020年ビジョン」における目標値を下回る見込みとなりました。一方で、平成28年3月期(2015年度)以降、着実に増益基調で推移しており、さらに取り組みを加速させることで「2020年ビジョン」の最終年度である平成33年3月期(2020年度)に ROE10%達成を目指してまいります。

「2020年ビジョン」の目標に対する現在の位置づけ
「2020年ビジョン」の目標に対する現在の位置づけ

(2) 顧客業界分野別の収益構成比

顧客業界分野別の収益構成比は、オートモーティブ分野が全社収益のおよそ半分を構成するという設定目標を超えて急速に拡大しており、オートモーティブ分野の売上高および営業利益は「2020年ビジョン」の平成30年3月期(2017年度)における設定目標を達成する見込みです。オートモーティブ分野の営業利益が想定以上に高い構成比となっていますが、計画の最終年度である平成33年3月期(2020年度)には、パブリックサービス分野の収益性を回復させることで、収益構成比をバランスさせる予定です。

顧客業界分野別収益構成比
顧客業界分野別収益構成比

※ 3分野合計を100%としています
※ 「その他」に帰属する分野は含まれていません

「顧客価値創造企業への進化」実現のための方針

当社は、「2020年ビジョン」において平成33年3月期(2020年度)に向けた長期ビジョンとして、顧客の課題解決に注力する「顧客価値創造企業への進化」を掲げています。 このビジョン実現のため、従来からの「(1)製品販売からソリューションの提供へ」、「(2)販売会社から運営会社へ」、「(3)自前主義からオープン化へ」という3つの取り組みに加え、「(4)知的財産を活用した「技術立脚型企業」への発展」、「(5)ブランド価値向上への取り組み」、「(6)事業活動を通じた社会問題解決への取り組み」を新たに追加いたしました。

(1) 製品販売からソリューションの提供へ

過去の事業部制による商品開発主導(プロダクトアウト)型の事業運営を見直し、業務用事業の増大にも対応する市場・顧客(マーケット)主導の事業運営に変えることにより、顧客の課題を深く理解し、個別具体的な解決策を提示するパートナーとなることを目指します。

(2) 販売会社から運営会社へ

オートモーティブ分野の純正ビジネスや無線システム事業などの成長分野は、本社事業部門と顧客との直接対話に基づいた直販型事業が増大しています。これに対応するため、本社事業部門を顧客業界分野別に再編しました。また、各地域総支配人・販売会社の役割を拡げ、直販型事業についても商品企画やマーケティング、顧客対応支援機能を提供する地域運営会社として位置づけました。

(3)自前主義からオープン化へ

次世代事業の早期事業化に向けて、自社のリソースを成長する領域へバランスのとれた投資を行うと同時に、ベンチャー企業を含む社外との協業・連携を深め、ソリューション開発を加速します。

(4)知的財産を活用した「技術立脚型企業」への発展

当社は、長年にわたる事業活動により、「映像」、「音響」および「通信」の分野を中心に多くの知的財産を保有しています。これらの知的財産を最大限活用し、お客さまの課題や社会的課題の解決のため、さまざまな提案を行っていく「技術立脚型企業」を目指します。

(5)ブランド価値向上への取り組み

平成29年3月、当社独自の頭外定位音場処理技術「EXOFIELD(エクソフィールド)」の発表とともに、「Victor」を「誇りと探究心」を持ち「時代をつくる」ブランドとして再定義を行い、復活させました。今後も驚きに満ちた顧客価値創造の提案を継続していきます。

(6)事業活動を通じた社会問題解決への取り組み

当社はCSRを基本戦略に置き、当社事業とSDGs※1の達成課題とを結びつけ、事業活動を通じて社会問題の解決に取り組むとともに、社会のニーズを先取りしたイノベーションによる持続的な企業価値向上を目指します。

※1 平成27年9月の国連総会において全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略

投資計画について

「2020年ビジョン」において実施したオートモーティブ分野の用品・純正ビジネスへの集中投資により、オートモーティブ分野は想定以上の成長を遂げました。これまで各事業を「成長牽引事業」および「収益基盤事業」と区分けしていましたが、今後は全社収益の安定化とさらなる成長へ向け、「成長する」領域へバランスのとれた投資を行っていきます。

顧客業界分野別の基本戦略の見直し
顧客業界分野別の基本戦略の見直し

市場別・事業別成長戦略について

(1)オートモーティブ分野

当社は、車載機器のデジタル化が進展することで今後の成長が期待される次世代デジタルコックピットシステムの開発に取り組んできましたが、英マクラーレン・オートモーティブ社との共同開発により、同社の高級スポーツカーに搭載され、成果として結実させることができました。

当社が長年培った「映像」、「音響」および「通信」の技術に加え、この開発プロセスで獲得した技術・ノウハウや顧客接点を生かし、特に今後の自動車のEV化や自動運転化、コネクテッド化に伴って需要拡大が見込まれるドライブレコーダーや車載カメラなどの車載光学関連事業を強化していきます。

同時に、現在安定的に収益を生み出している当社子会社であるイタリアの車載用部品事業会社ASK Industries S.p.A.および香港の車載AV機器用CD/DVDメカニズム製造・販売の最大手であるShinwa International Holdings Ltd.により、北米・中国市場などにおける事業拡大や顧客基盤の強化を図ります。 これらを実現するため、積極的に投資を行うことにより、オートモーティブ分野全体の成長を目指します。

(2)パブリックサービス分野

無線システム事業は、セーフティ領域において、無線端末の販売中心の事業運営から業務用無線インフラのブロードバンド化を見越したIP無線ソリューション事業へ転換するための投資を強化していきます。足元では、米国無線子会社のZetron, Inc.およびEF Johnson Technologies, Inc.との連携を強化するとともに、新市場開拓のための人材強化を推進しており、当社にとって新市場である公共セクターにおけるシステム案件受注などの成果が現れ始めました。

また、当社は平成29年3月に業務用LTEスマートフォンシステムにおいて業界を牽引する米国のSonim Technologies Inc.と資本業務提携を締結し、無線システムのIP※2化、ソリューション化へ必要な技術要素を獲得しました。さらに、平成30年1月にはDMRに対応した中継器などの開発・販売を手掛けるイタリアのRadio Activity S.r.l.を連結子会社化することで、成長するDMR市場への対応を強化しました。今後も事業拡大へ必要な技術と顧客基盤の獲得のため、M&Aや他社とのパートナーシップなどへ積極的に取り組んでいきます。

ヘルスケア事業は、医用モニター単体販売から医用映像・情報ソリューション領域への事業拡大を目指し、ドイツのRein Medical GmbHとの協業によるOR※3映像システムソリューション市場への参入および事業化を推進していきます。また、Blu-rayディスク製造で培った微細加工技術を活用した、がんなどの早期発見が可能となる血液診断ソリューションおよび映像技術を活用した社会性発達評価の早期実施に有用なソリューションなど、外部の研究機関やパートナー企業との共同開発により新たな領域への挑戦を推進しています。今後は、M&Aを含む継続的な投資を行い、事業化を推進するとともに、事業を通じた社会問題解決へ取り組んでいきます。

JVCケンウッド・公共産業システム(JKPI)は、平成28年4月に独立子会社化し、販売からシステム提案、設計・施工、保守・管理までワンストップで提供できる事業体制を構築しました。現在は、組織と人材の最適化により、顧客価値創造へとつながる提案力・技術力・エンジニアリング力強化を推進しています。また、上述したヘルスケア事業部におけるOR映像システムソリューション市場進出に関しても、JKPIが保有する顧客基盤およびサービス体制を共有し、当社グループをあげた新たなソリューション市場の開拓へも取り組んでいきます。

※2 Internet Protocolの略
※3 Operating Room(手術室)の略

(3)メディアサービス分野

BtoC領域では、厳しい事業環境が続いていますが、平成29年3月には個人の音響特性の測定に基づく音場処理を行うことで、ヘッドホン再生でリスニングルームのスピーカー音場と定位を再現する「EXOFIELD」を「Victor」ブランド復活の第一弾商品として発表しました。
BtoB領域では、8K/4KやHDR※4、VR/ARなどの技術トレンドにおいて、他社にない映像ソリューションを創出していきます。プロジェクターでは、圧倒的な高画質と顧客保有機器と連携するシステム提供により、シミュレーターをはじめとする顧客ニーズへの対応に加え、拡大するスポーツ関連市場に対しても、映像技術を中心にユニークなサービスやシステムの提供を拡充していきます。

映像デバイス領域では、高解像度プロジェクター用に自社開発した高性能LCOS※5素子を当社プロジェクターに搭載していますが、平成30年3月期(2017年度)より同技術を光通信スイッチ用としての外販を開始しており、今後通信素子事業として拡大していきます。

エンタテインメント事業は、音源ビジネスの強化に加え、映画やゲームなどのコンテンツの拡充およびマネジメント、ライブ・イベント、マーチャンダイジングなどの周辺事業の拡大を図り、総合エンタテインメント事業への転換をさらに進めていきます。

※4 High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略
※5 Liquid Crystal on Siliconの略

サステナブル(持続可能)な事業の発展に資する経営戦略

当社グループは、企業ビジョンである「感動と安心を世界の人々へ」の下、経済・環境・社会の基本的なドメインにおいて、さまざまなステークホルダーとともに成長し、世界の人々へ、より楽しく幸せで快適な生活を提供するため、事業活動を行っています。また、当社は、すべての事業活動において国連グローバル・コンパクトを尊重し、SDGsの17項目の目標から当社の戦略に相応しい優先8項目を抽出し、取り組みを進めています。

さらに、ESG※6への対応やSociety5.0※7への貢献を通じたSDGsの達成を喫緊の課題と認識し、これら当社の取り組みをすべてのステークホルダーに開示することで信頼関係を築き上げるとともに、サステナブル(持続可能)な成長を目指していきます。

※6 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの
※7 日本政府の提唱による科学技術政策の基本指針のひとつ

経営体制の変更によるガバナンス強化

当社は、取締役9名のうち、独立社外取締役を3名選任したうえで、独立社外取締役を取締役会議長とすることにより、取締役会の機能の独立性と客観性を強化しています。また、独立社外取締役全員が委員となる指名・報酬諮問委員会を設置しており、当社の代表者の候補者を取締役会に提案するとともに、役員候補者および役員報酬の妥当性の検討を行い、取締役会に意見を答申します。取締役会は、指名・報酬諮問委員会の意見を尊重し、役員候補者および役員報酬を決定する手続きをとっています。

さらに、「2020年ビジョン」の目標達成に向け、各事業における経営管理指標などの新たな制度の導入を行い、これまで以上に計画の実効性を高めていきます。

平成30年2月1日 中長期経営計画「2020年ビジョン」の進捗および見直し プレゼンテーション資料(PDF:2,902KB) PDF

平成30年1月31日 中長期経営計画「2020年ビジョン」の進捗および見直しに関するお知らせ(PDF:837KB) PDF

平成27年5月19日 中長期経営計画「2020年ビジョン」 プレゼンテーション資料(PDF:3,400KB) PDF

平成27年5月18日 中長期経営計画「2020年ビジョン」の策定に関するお知らせ(PDF:245KB) PDF

  • ホーム
  • 会社情報

ページトップへ戻るページトップへ戻る