ヘルスケア製品・サービスによる価値創出

JVCケンウッドグループは、独自の画像および映像処理技術や光ディスク技術を生かし、ヘルスケア分野における製品の開発を行っています。読影効率の高い医用画像表示モニターや、超早期診断の実現が期待される微粒子(エクソソーム)の計測器の開発を通じて、一人でも多くの人へ適切な医療サービスが届けられるよう、医療現場を支援しています。ヘルスケア事業は超高齢社会への対応としても期待される分野であり、現場のニーズに合わせた製品開発と市場投入を進めていきます。



高精細医用画像表示モニターの市場投入


JVCケンウッドは、2017年に、21.3型カラー液晶モニターの新シリーズとして「i3シリーズ」200万画素カラーの「CL-S200」、300万画素カラーの「CL-S300」を発売、2019年には、500万画素カラーの「CL-S500」とモノクロの「MS-S500」、2020年には、300万画素モノクロの「MS-S300」と500万画素デュアルスタンドモデルの「CL-S500 Dualstand」、「MS-S500 Dualstand」を発売いたしました。

 

「CL-S500」は、モノクロ画像の忠実な再現と、超音波/内視鏡/病理等の色情報を含むさまざまな医用画像を用いた複合診断(マルチモダリティ)読影環境の構築を両立した医用モニターです。特に当社独自の「ダイナミックガンマ機能」は、画面内に混在するモノクロ画像とカラー画像をピクセル単位で自動的に判別し、それぞれの画像を最適な階調でリアルタイムに表示することができ、カラー画像での視認性向上による読影プロセスの効率化に貢献します。

※ 特許第6277984号

 

「MS-S500」・「MS-S300」は、液晶パネルの高輝度化によりキャリブレーション輝度 1,000cd/m2に対応、さらに高コントラスト化により識別できるグレースケール階調が拡大、視覚コントラスト分解能が従来機種と比較し大幅に向上しました(当社比)。これにより、石灰化の見え/腫瘤の見え/構築の見えが改善し、さらに乳腺濃度が高い画像において病変部の奥行き感が向上し、読影効率の改善に貢献します。

 

「CL-S500 Dualstand」・「MS-S500 Dualstand」は、500万画素医用画像表示モニター2画面をデュアルスタンドで一体化したことにより、画面の高さ、上下と左右の角度を2画面同時に調整できます。左右それぞれの画面をユーザーが最も見やすい位置に調整することで、最適な輝度・コントラスト・色/階調を常に保てます。また、同解像度の従来機種2台を並列した場合と比べて、スタンドベースの面積を46%削減することができ、机上のデッドスペースが減ることで、作業スペースが拡大します。

 

今後もi3シリーズの普及を通じて、読影に関わる全ての方に最適な読影環境を提供できるよう、取り組んでいきます。




マンモグラフィ/トモシンセシス画像表示モニター「CL-S500」/「MS-S500」


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デュアルスタンドモデル「CL-S500 Dualstand」






疾患の超早期診断をサポートする「ExoCounter」


※1 mRNA:mRNA(messenger RNA)は、DNA配列情報からタンパク質合成の遺伝情報を写し取って伝えるRNAである。

※2 マイクロRNA:マイクロRNA(miRNA)は20塩基程度の長さの1本鎖RNA分子であり、生命現象の微調整役として多くの遺伝子やタンパク質の発現制御に関わっている。近年、エクソソームに内包されているmiRNAは、血液中の酵素による分解を免れるため安定であり、さまざまな疾患の病態や進行度合いによって量や種類が大きく変化するため、疾患の診断に有用であることから注目を集めている。

※3 ナノビーズ:大きさがナノメートル(nm、100万分の1ミリメートル)オーダーのビーズであり、本技術で使用するものは直径200nm程度である。ビーズの表面にはエクソソーム上の物質に結合する抗体が固相化されており、これにより目的とするエクソソームを特異的に検出することを可能としている。


「ExoCounter」BX-EC3システム構成