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CO₂排出量削減

指標と目標

CO₂排出量の推移(Scope1+Scope2)

JVCケンウッドグループ全体における事業活動に伴うCO₂総排出量(Scope1+2)は、2014年度以降減少傾向にあります。現在、JKグリーン2030短期/中期目標として掲げる「2030年までに2019年比46.2%削減」達成を目指しており、2022年度の国内および海外におけるCO₂総排出量は33,665t(2019年比▲19.8%)でした。

また、短期目標として2023年度はCO₂排出量を2019年度比で16.8%削減することを目指しています。


CO₂排出量目標Scope1+2 (2019-2030年度)

単位:千t 

基準年 目標
2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030
CO₂ 排出量目標 42.0 40.2 38.4 36.7 34.9 33.1 31.4 29.6 27.9 26.1 24.3 22.6
CO₂ 排出量削減率
2019年度比
- 4.2% 8.4% 12.6% 16.8% 21.0% 25.2% 29.4% 33.6% 37.8% 42.0% 46.2%

注:集計対象範囲は「事業所別CO₂排出量」を参照


CO₂排出量の推移(2019-2022年度)


注:集計対象範囲は「事業所別CO₂排出量」を参照


CO₂排出量(2019-2022年度)

単位:千t 

 

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

Scope1

1.2

1.1

1.2

1.4

Scope2

40.8

37.3

35.3

32.3

合計

42.0

38.3

36.4

33.7

注:集計対象範囲は「事業所別CO₂排出量」を参照


CO₂排出量 売上高原単位(2019-2022年度) 

単位:千t/億円

  2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
売上高
原単位
0.0144 0.0140 0.0129 0.0100

注:集計対象範囲は「事業所別CO₂排出量」を参照


なお、CO₂以外の温室効果ガスについては、以下について把握しています。


CO₂以外の温室効果ガス排出量(2019-2022年度)

単位:千t

 

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

ハイドロフルオロカーボン

0.084

0.099

0.092

0.092

パーフルオロカーボン

0.0

0.0

0.0

0.0

注:集計対象範囲は「事業所別CO₂排出量(日本)」を参照


事業所別CO₂排出量 (2019-2022年度)

単位:千t

国内/海外 事業所名 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
年度目標

42.0

40.2

38.4

36.7

日本

本社・横浜事業所

3.2

2.9

2.7

2.0

八王子事業所

1.9

1.6

1.5

1.7

白山事業所

1.1

1.1

1.0

1.0

久里浜事業所

3.3

3.3

3.2

2.6

横須賀事業所

0.4

0.4

0.4

0.5

JVCケンウッド山形

0.5

0.5

0.4

0.7

JVCケンウッド長野

1.1

0.9

1.0

1.1

JVCケンウッド長岡

1.2

1.2

1.1

1.4

JVCケンウッド・クリエイティブメディア

5.8

5.5

5.3

5.4

JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

1.0

0.8

0.8

0.8

JVCケンウッド・ビデオテック

0.2

0.1

0.1

0.1

JVCケンウッド・デザイン

0.0

0.0

0.0

0.0

その他関係会社 - - - -
マレーシア JVCKENWOOD Electronics Malaysia Sdn. Bhd.

3.0

2.9

2.9

3.3

タイ

JVCKENWOOD Electronics (Thailand) Co., Ltd.

1.8

1.1

1.3

-

JVCKENWOOD Optical Electronics (Thailand) Co., Ltd.

2.5

2.2

1.9

2.0

インドネシア PT JVCKENWOOD Electronics Indonesia

9.9

8.1

7.7

7.1

中華人民共和国 Shanghai Kenwood Electronics Co., Ltd.

4.3

5.1

4.4

3.4

シンガポール JVCKENWOOD Technologies Singapore Pte. Ltd.

0.7

0.6

0.6

0.4

総合計

42.0

38.3

36.4

33.7

注:2019年度より、環境基本計画の改正に伴い、年度目標を修正


サステナビリティ・リンク・ローン 

2022年9月に当社グループのCO₂排出量(Scope1+2)削減率をサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下、SPT)とした「サステナビリティ・リンク・ローン」の融資契約を締結し、資金調達を実施しました。本ローンは、借り⼿のサステナビリティ戦略に基づくSPTを設定し、貸付条件をSPTの達成状況に連動させることで、⽬標達成に向けた動機づけを促進するとともに、環境的・社会的に持続可能な経済活動および経済成長の促進を目指すものです。

本ローンにおいては、マテリアリティ(重要課題)を踏まえ、当社グループのCO₂排出量(Scope1+2)を2025年までに25.2%削減(2019年比)することを目標としています。2023年には、第三者である株式会社日本格付研究所(JCR)より、SPTの進捗状況に係るレポーティングについて限定的保証手続(独立監査について関連する一般原則、専門的基準、ならびに「過去財務情報の監査またはレビュー以外の保証業務に関する国際規格(ISAE 3000)」に準拠してJCRが独自に制定した手順)に基づく検証手続きを受け、2022年度のCO₂排出量削減率が目標に達していることが確認されています。なお、本検証手続きを受ける過程で当社グループの2022年度エネルギー消費データに基づくCO₂排出量(Scope1+Scope2)集計データ一式(当社国内12拠点および海外5拠点)を提出し、SPTの進捗状況に係るエビデンスとして検証手続きを受けています。

 

詳細は、サステナビリティ・リンク・ローンによる資金調達を実施第三者限定保証報告書をご覧ください。


CO₂排出量(Scope3)

原材料調達、製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの、企業活動のさまざまなプロセスにおける間接的なCO₂排出量を算出しています。排出量算定においては、環境省および経済産業省の「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」に従い、その実績を集計しています。今後も部品点数の削減やライフサイクルアセスメントの活用による省電力製品の開発等を通して、CO₂排出量の削減に取り組んでいきます。


Scope3におけるCO₂排出量(2022年度) 算定対象期間:2022年4月~2023年3月

カテゴリー 算定結果
(千t-CO₂e)[割合]
算定概要
2022年度
1 購入した製品・サービス★ 383.7[79%] 原材料・部品および購入した物品に伴う排出量
2 資本財 14.4[3%] 設備投資に伴う排出量
3 Scope1、2に含まれない燃料およびエネルギー活動 4.7[1%] エネルギーの調達に伴う排出量
4 輸送、配送(上流) 40.5[9%] 原材料・製品の輸送に伴う排出量
5 事業から出る廃棄物 0.7[0%] 事業活動による廃棄物に伴う排出量
6 出張 0.8[0%] 従業員の出張に伴う排出量
7 雇用者の通勤 2.1[1%] 従業員の通勤に伴う排出量
8 リース資産(上流) - 算定対象外
9 輸送、配送(下流) - 算定対象外
10 販売した製品の加工 - 算定対象外
11 販売した製品の使用 35.6[7%] 販売した製品の想定される電力消費に伴う排出量
12 販売した製品の廃棄 1.8 [0%] 販売した製品の想定される廃棄処理に伴う排出量
13 リース資産(下流) - 算定対象外
14 フランチャイズ - 算定対象外
15 投資 - 算定対象外
合計 484.1  

★ 第三者保証項目(2021年4月期から2022年3月期の排出量について株式会社 Future Visionによる第三者保証を実施。詳細は検証報告書をご覧ください。)

注:集計対象範囲は「国内および一部の海外グループ会社」


注:集計対象範囲は「国内および一部の海外グループ会社」


注1:集計対象範囲は「国内および一部の海外グループ会社」
注2:算定基準の見直しを行い、そのうえで商用電源にて動作するAC機器を対象として集計。


気候変動の適応策

前述のリスクサーベイランスプロセスでは自然災害リスクの確認も行っており、確認したリスクに対しては、危機対応を想定した各種マニュアルを整備し、有事に備えて防災訓練・事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)訓練、安否確認訓練を実施し、日頃から役員・従業員の防災意識向上に取り組んでいます。

また自然災害に関しては、JVCケンウッドグループの海外生産会社6社は洪水が頻繁に発生する中国・東南アジアに立地しており、洪水等による設備の損害や操業停止リスクが確認されています。当該リスクに対し、開発のバックアップや調達の停止リスク回避を考慮した複数の地域による生産および複数社購買を進め、リスクが低い国や地域からのサプライチェーン調達、部品や製品の輸送を行っています。また、BCP在庫の保有、仲介業者活用による在庫確保などの対策を講じ、急なコストの悪化や、当社グループの国内・海外の生産工場における製造活動の停止等が起こらぬよう、対策を講じています。


省エネルギーの取り組み

エネルギー使用の削減推移

JVCケンウッドグループは、モノづくりの企業として、限りある資源やエネルギーの使用量をできる限り削減し、持続可能な生産を実現することが重要であると認識しています。そのため、特に生産拠点におけるエネルギー使用量の把握および削減に取り組んでおり、工数削減や省エネ機器導入といった取り組みをグローバルで実施しています。なお、2022年度のJVCケンウッドグループ(国内および一部の海外グループ会社)におけるエネルギー使用量は561.6千GJでした。今後も中長期目標の達成に向けて、再生可能エネルギーによる代替も含め、積極的な取り組みを進めていきます。


エネルギー使用量の推移(2019-2022年度)

注:集計対象範囲は「国内および一部の海外グループ会社」



エネルギー使用量(タイプ別)の推移(2019-2022年度)

エネルギーの種類 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
非再生可能燃料の消費量 都市ガス(単位: 千㎥ ) 360.7 341.2 348.7

238.4

非再生可能燃料の消費量 LPG(単位: 千kg ) 40.6 18.1 15.4

14.0

非再生可能燃料の消費量 ガソリン(単位: kl ) 8.8 2.6 3.2

295.0

非再生可能燃料の消費量 重油(単位: kl ) 35.5 31.7 47.4

3.3

非再生可能燃料の消費量 灯油(単位: kl ) 70.2 60.0 74.5

48.0

非再生可能燃料の消費量 軽油(単位: kl ) 10.7 7.3 6.7

0.1

非再生可能電力の購入量 (単位:千kWh) 72,102.6 63,109.4 62,852.0

57,594.4

非再生可能エネルギー(蒸気、熱、冷却、その他)の購入量 0 0 0

0

再生可能エネルギー(風力、ソーラー、バイオマス、水力、地熱等)の発電量(単位:千kWh) 12.0 12.0 12.0

10.0

非再生可能エネルギー(電力、熱および冷却)の販売量 0 0 0

0

エネルギー消費コストの合計 - - -

 -

注1:集計対象範囲は「国内および一部の海外グループ会社」
注2:2022年度排出インベントリ見直し


再生可能エネルギーの活用

本社・横浜事業所では、気候変動対策の一環として再生可能エネルギーの活用に取り組んでおり、敷地内2か所で年間12千kWhの再生可能エネルギーを生産しています。守衛所の屋根に設置したソーラーパネルは、守衛所に電力を供給しており、また、入り口付近に設置した風力/ソーラーパネル(ハイブリッド発電設備)で発電された電力は、本社敷地内の外灯に活用されています。


守衛所に設置されているソーラーパネル

入り口付近に設置されている風力/ソーラーパネル
(ハイブリッド発電設備)


ボイラー設備の廃棄

JVCケンウッドグループでは、各事業所でCO₂削減に向けてさまざまな取り組みを行っており、2024年度上半期までに、国内全拠点における化石燃料使用ボイラーを廃止し、電気空調設備に変更することで、CO₂排出量を大幅に削減予定です。

具体的な実施例として、JVCケンウッド長野では、電気空調設備の更新工事を行い、2022年度11月から化石燃料使用ボイラーを完全に停止させたことにより、重油によるCO₂排出量がゼロとなりました。

その結果、2021年度における重油使用量が40.04kl、CO₂排出量が108.494t削減されました。


 一例 JVCケンウッド長野廃止ボイラー

一例 JVCケンウッド長野変更後の空調機器


輸送に伴う省エネルギーの取り組み(JVCケンウッド本社・横浜事業所・JVCケンウッド・クリエイティブメディア)

本社・横浜事業所およびJVCケンウッド・クリエイティブメディアでは、廃プラスチックを廃棄する際に廃プラスチック圧縮機を活用しており、本社・横浜事業所においては容量を1/5(80%圧縮)に減らし排出回数低減を行っています。これにより、廃棄物の輸送に係る排ガス放出や輸送用燃料の使用を低減できるとともに廃棄費用削減にもつながっています。


圧縮された廃プラスチック

廃プラスチック圧縮機


設計活動での取り組み

製品ライフサイクル全体の環境負荷の把握と低減を行うためにライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment) を必要に応じて行っています。新製品や既存製品の改良等における設計過程で、技術部門においてライフサイクルアセスメントが実施され、生産・輸送・使用・リサイクル/廃棄といったライフサイクル全体のCO₂排出量等を分析・把握し、その結果は製品環境部門のデータべ―スで管理されています。分析結果は内部の関係部署で報告・レビューされた後、次年度の環境配慮設計や商品企画に反映され、製品待機時・使用時の電力削減、製品や包装材の減容化・小型化による輸送エネルギーの削減、材料に対する再生材又は生分解性プラスチックの採用、消耗品の交換性や長寿命化といった取り組みにつなげています。

※ ライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment):ある製品・サービスのライフサイクル全体(資源採取―原料生産―製品生産―流通・消費―廃棄・リサイクル)又はその特定段階における環境負荷を定量的に評価する手法


COOL CHOICEへの賛同

2020年10月に日本政府は2050年カーボンニュートラル宣言を行い、2021年4月には2030年度に温室効果ガスの排出を2013年度比で46%削減を目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていくことを表明しました。この目標達成のために日本政府は、脱炭素社会づくりに貢献する「製品への買換え」「サービスの利用」「ライフスタイルの選択」など、地球温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動「COOL CHOICE」を推進しています。JVCケンウッドは、SDGsゴール13「気候変動に具体的な対策を」に貢献する取り組みの一環として、「COOL CHOICE」への賛同を表明しています。