国際情勢などにより世界が大きく変化する中、気候変動や人権を始めとする社会の持続可能性に対する危機感は、さらに高まり続けています。企業には、社会と環境、経済の好循環を促進し、持続可能な社会の実現を牽引する役割が期待されています。社会価値の向上に取り組むことなくして、企業価値の向上は果たせなくなっています。
こうした環境のもと、私たちは社会情勢の変化に対応するために、正確な情報把握とステークホルダーとのエンゲージメント強化に努め、「利益ある成長」と「グローバルでの社会課題の解決」を両輪として、企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指す必要があると考えています。
「感動と安心を世界の人々へ」という企業理念のもと、当社グループが持つ「映像」「音響」「通信」における強みを生かし、一人一人の安心・安全な暮らしを守るための製品やサービスを提供していきます。
VISION2025が示す「利益ある成長」と「グローバルでの社会課題解決」を両輪とする経営戦略
JVCケンウッドグループは、「統合思考」に基づき、資本を適切に配分し、中・長期的な価値創造を意識した意思決定と行動をグループ内に循環させることによって、持続可能性を向上させます。
JVCケンウッドグループの価値創造プロセス
JVCケンウッドでは、2018年4月より、取締役会の監督のもと担当役員を置き、その傘下にサステナビリティ推進室を設置し、サステナビリティ経営の推進を迅速に実行するための体制を整備しました。サステナビリティ推進室は、全社的なサステナビリティ推進戦略の実行とその進捗管理の役割を担っており、マテリアリティ(重要課題)やKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の定期的な見直しや、サステナビリティ関連情報の開示拡充に取り組んでいます。
サステナビリティ推進戦略を全社的に推進するためには、社内におけるサステナビリティに関する問題意識の醸成や理解促進も不可欠です。そのため、サステナビリティ推進室は、関連各部署と積極的なコミュニケーションを図りながら、事業とサステナビリティを結び付ける取り組みを主導しています。サステナビリティ推進室長は、取締役会で定期的にサステナビリティ推進戦略に関する進捗の報告を行い、必要に応じて議案を上程しています。
2023年4月には、サステナビリティ全般についての推進主体組織として、CEOを委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しました。同委員会は、毎年2回の定例開催に加え、必要に応じて臨時開催し、議論の内容は執行役員会や取締役会に報告します。また、委員会の下部組織として、テーマごとに担当役員を責任者とする専門部会を設置し、それぞれのテーマの課題の抽出、目標や実施計画、具体的対応等を協議し、推進していきます。取締役会は、これらの委員会、会議を監視、監督し、意思決定を行います。さらに、ESG強化に向けて、ESGインパクト分析などを活用し、中長期的な活動を推進していきます。
JVCケンウッドグループは、サステナビリティ経営を実現するために、次の4つを取り組み方針として掲げています。
これらの方針は、サステナビリティ推進体制のもと、グループ全体で具体的なサステナビリティ推進活動に反映され、実行されています。
1. トップマネジメントが取り組みを推進
2. 中期経営計画と整合させたKPIと目標を設定
3. すべての事業活動と結び付けることにより、全従業員の参画を促進
4. ステークホルダーに取り組みをWebなどで積極的にわかりやすく開示