【JVCKENWOOD NEWS】
今年はアポロ11号による月面着陸50周年にあたり様々な報道がされましたので、皆さんも感動を新たにされたのではないでしょうか。アポロ計画は人類が地球以外に初めて足跡を残した世紀の大イベントですが、1972年12月のアポロ17号で終了し、合計12名の飛行士が月面に到達しました。(アポロ13号は事故により、月周回のみで帰還したために、月面に着陸せず)
更に今年は、ルネサンス時代の最高の芸術家と云われるレオナルド・ダ・ヴィンチ(フルネームはLeonardo di ser Piero da Vinci。「ヴィンチ村出身のピエロ氏の息子であるレオナルド」の意)の没後500年でもあります。
レオナルドは「飽くなき探究心」と「尽きることのない独創性」を兼ね備えた人物であり、芸術のみならず、武器も含めた工学、橋の設計等の土木・建築、更には生物・医学分野でも先進的な研究を行っていました。同時に、時の権力者に対する政策や軍事面でのアドバイザーも務めていました。現代風に言えば、超一流のアーティストであると同時に、あらゆる分野でイノベーティブな活動を行い、政策にも大きな影響を与える「スーパーマン」というところでしょうか。
我々凡人が特定の領域であっても「一流」になることは極めて難しく、並大抵の努力ではなれないことは容易に理解できますが、何故レオナルドはこれほど幅広い領域で「一流」を極められたのでしょうか。もちろん、天分の才能もあり、凄まじい努力の賜物でしょうが、その背景には究極の「働き方」があったのではないでしょうか。
その「働き方(=効率性)」の良さはレオナルドの「わがまま」に起因していたという考え方があります。レオナルドは、自分が心底興味を持った仕事しか引き受けなかったようです。
一例として、時の大富豪のマントヴァ公妃であったイザベラ・デステからの度重なる絵画の製作要請を最後まで固辞したことが挙げられます。
この要請を受けていれば、巨額の報酬を得られた筈ですが、レオナルドにとっては興味の持てる仕事ではなかったようです。これは、レオナルドがイザベラを特段嫌っていたということではなく、時の権力者や他の富豪からの要請も数多く断っていたようです。
つまり、「やりたい」と思う仕事のみに集中し、「やらされる」仕事は引受けなかったということです。同時に、一旦引き受けた仕事については、弟子達に任せることもせず、細部にこだわり選りすぐった仕事を完璧に仕上げるという仕事術に固執しました。この完璧主義が、レオナルドのこれほどまで高い評価を後世に亘って残すこととなったのでしょう。
当時のイタリア情勢で大きな政治的、外交的手腕を発揮した
イザベラ・デステ
写真引用:フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia) 』
時代は違いますが、ピカソは十数万点!の作品を残しているのに対し、レオナルドは僅か数十点ほどの作品しか残していません。
この様にレオナルドは、「やりたい」仕事に没頭し、好奇心旺盛で様々な分野を研究し、付き合う人を選好みするという「わがまま」極まりない人生を過ごしました。晩年はバチカンのベルベデーレで多くのときを過ごした後、フランス国王フランソワ1世に認められ、居城アンボワーズ城近くのクルーの館と十分な報酬を与えられ優雅に暮らしたそうです。
我々の日常業務を考えた時、レオナルドのように「わがまま」に仕事を選好みすることは出来ませんが、その姿勢は採用することが出来ます。即ちそれぞれの持ち場また責任において仕事を「やりたい」と思い込み、細部にこだわり、その品質を極めることにより完璧に仕上げることです。それにより組織の生産性が上がり、時短に繋がるとともに本来の意味の「働き方」改革になるのではないでしょうか。
なお、全日本空輸 (ANA) が2012年まで使用していた社章ロゴマークは、レオナルド・ダ・ヴィンチのヘリコプターが原型です。
以前ANAで使用されていたロゴ
写真引用:フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia) 』
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レオナルドが書き残したノート (アトランティコ手稿) の1ページ
写真引用:イタリア政府観光局 (ENIT) 公式サイト