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IoTソリューション製品・サービスによる価値創出

近年のITや通信インフラの急激な発達により、さまざまな「モノ」がインターネットへつながるIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の動きが活発となっています。JVCケンウッドは、これまで培ってきた映像技術、音響技術、無線技術等の強みを生かし、新たな価値をお客さまに提供する次世代IoTソリューション事業の拡大を目指しており、さまざまな新規事業による顧客サービスの拡充を図っています。現在、2019年度末までの新規投入事業として、タクシー配車システムや認知症患者向けの五感刺激デバイスの開発等の事業を予定しており、いずれもさまざまな社会課題に対して価値あるソリューションを提供する好例として、今後の成長が期待できます。

主な新規投入事業

次世代型タクシー配車システムの開発

IPを活用した配車システムの開発と導入に関し、三和交通株式会社と業務協働しています。タクシー無線システムはこれまでKENWOODブランドで手掛けてきましたが、タクシー業界におけるIoT化の急速な進展を背景とし、新たに次世代型配車システムの開発に着手しています。

 

タクシー車両には業務用無線機器やカーナビゲーション、ドライブレコーダー等、JVCケンウッドが長年にわたって技術やノウハウを培ってきた機器が数多く搭載されています。次世代型配車システムでは、それぞれ独立して搭載されていた車載機器のうち、業務用無線機器とカーナビゲーションを含む表示機を1つのセンター端末(タブレットPC)に集約しており、導入時のコストダウンを図っています。将来的には決済機やタクシーメーターも含めた統合システムの開発、クラウドを活用したコールセンターの新システムによるセンター業務の効率化、お客さま向けのスマートフォン配車アプリとの連携等を計画しています。これまでにないこうしたサービスの開発を通じて、法令遵守や労務管理に加え、お客さまへ安心・安全を提供する価値創造事業として市場へ積極的に展開していきます。

 

この次世代型タクシー配車システムの開発は、JVCケンウッドによるサービス提供に留めず、他のメーカーやシステム会社との連携や協業、プラットフォームの提供等も計画しています。開発したサービスが広く社会で活用される機会を増やすことで、タクシーだけでなくバスやトラック業界における活用も見込まれ、さまざまな業界の発展に寄与していきたいと考えています。

 

詳細は下記リンク先をご覧ください。

 

次世代IoTソリューション事業の拡大を目指してー三和交通とタクシー配車システムの開発・導入に向けた業務協働に関する覚書を締結(2017年8月9日ニュースリリース)


認知症患者向けの五感刺激デバイスの開発

JVCケンウッドは、武田薬品工業株式会社と共に、このたび認知症の非薬物療法に特化した研究開発型ベンチャー企業である株式会社Aikomiへ共同出資を行っています。Aikomiは、認知症の方とのつながりやコミュニケーションを促進する、個別にカスタマイズされた非薬物療法の提供を通じ、認知症の介護においてアンメットメディカルニーズ※1の高い行動・心理症状の改善を目指しています。

JVCケンウッドは、Aikomiの技術プラットフォームの開発において、認知症の方との接点となるデバイス開発を担当します。JVCケンウッドが長年にわたって培ってきた映像や音響、通信の分野における強みやハイレゾ音源※2等のコンテンツを本プロジェクトに提供し、五感刺激を実現するあらゆるデバイスの開発に取り組んでいく予定です。超高齢化が進む日本において、認知症は取り組むべき喫緊の社会課題です。非薬物介入による認知症患者向けサービスの構築が、社会課題に寄与する事業の一つとして発展していくよう、積極的に取り組んでいきます。

 

※1 アンメットメディカルニーズ:いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ。

※2 ハイレゾ音源:従来のCDに比べ、情報量が約3.3倍以上の細やかな音を楽しむことができる、高い解像度の音楽。

 


トラック運送業界向け通信型ドライブレコーダーの開発

JVCケンウッドは、トラック運送業界を対象とした商用テレマティクス分野への参入に向けて、通信型ドライブレコーダーを新たに開発しました。この通信型ドライブレコーダーは、高画質録画に加え通信機能を有することで、記録した映像や急加速・急減速といった運行情報、位置情報等をクラウドサーバへ直接送信することができ、安全運転支援や運行情報の管理、事故等緊急時の迅速な対応といったサポートを可能としています。

 

同分野への参入のファーストステップとして、2018年9月より、商用車両向けのデジタルタコグラフ(デジタル式運行記録装置)や安全運転診断システム等を手掛ける株式会社データ・テック製「セイフティレコーダ®」と連携したシステムの提供を開始しています。テレマティクスソリューション事業を拡大することで、トラックをはじめとする物流業界での大きな課題であった交通事故の減少と、安心・安全で快適な自動車社会づくりに貢献していきます。