何事も興味をもって楽しむことが、なんでもできる引き出しの多いエンジニアの第一歩。
A.T
モビリティ&テレマティクスサービス分野 カーナビゲーション機構設計
JVCケンウッドへの入社を決めた理由は?
入社の決め手は、好きな分野の仕事ができると感じたからです。昔から図工や技術の授業が好きで、設計者でもある父の影響もあり、ずっと設計者になりたいと思っていました。また、高校から大学にかけては音楽活動の傍ら、機材やエレキギターの自作を行うようになりました。このような経験から、就活では音響と設計をキーワードに、音を作る仕事をしたいと考えるようになりました。
そんな中、JVCケンウッドに出会いました。車と音楽が好きだったためそれぞれのブランド名は知っていましたが、JVCとKENWOODが合併していることは知りませんでした。会社について調べていくうちに「原音探求」という音作りの方針に、プレーヤー目線で共感し、音を作ることも自動車業界に関わることも魅力を感じ、入社を決めました。現在、直接音を作る部署にはいませんが、周囲の部署の話を聞くだけでもとても刺激になっています。
現在の担当業務について
海外向けの市販ナビの機構設計を担当しており、基板とソフトウェア以外の目に見えるパーツのほとんどを設計する仕事になります。日本以外の全世界で販売する市販カーナビの設計チームとなり、主に板金部品と樹脂部品の設計をしています。これらはそれぞれ製造方法が異なるため、全く異なるノウハウが必要になります。自動車に搭載する製品は厳しい環境でも安全に動作する必要があり、様々な評価試験を行い品質を確認します。また、海外市販の特徴として、販売国が複数にわたることから同じモデルでもニーズや使われているコネクタが異なるため、出荷国に合わせた特徴が複数あり、海外の法規すべてに対応した認証や試験を行っています。量産試作の際にはインドネシアにある工場へ行き、部品の確認や製造ラインでの組み立てに問題がないかを確認します。実際に取り付けて走っている車を見る機会はあまりありませんが、世界情勢を気にしたり、インドネシアの工場メンバーと連絡を取るなど、なかなかできない経験ができる職場です。
入社してから一番印象に残っている仕事は?
量産試作の立ち合いと部品承認にために行った海外出張です。現地のメンバーと直接会話をして部品や製造ラインの確認を行い、現地の部品メーカーで量産試作へ向けた部品の承認作業を行いました。普段メールでしか交流のないローカルスタッフと打ち解けることができた半面、自分の英語力の低さを痛感する日々でもありました。リモートワークが広がる昨今ですが、顔を合わせて一緒に仕事をすることの意味を改めて強く感じられた出張でした。製造ラインの立ち上げでは、実際にラインで組み上げる上で不都合なところがないか、指示通りにできるかの確認をします。製造技術のメンバーも同行していたので、治具やラインの設備の紹介もあり、とても勉強になりました。ラインでは、私が初めて担当したものが実際に組み込まれていたのも嬉しかったです。初めての海外で2週間の出張ということではじめはとても不安でしたが、業務としてはもちろん、個人的にも成長を感じる時間を過ごすことができ、非常に良い経験になりました。
働く上で意識していること
働く上で「コミュニケーション」と「日程感」の二つを意識しています。「コミュニケーション」は円滑な業務への第一歩であり、同じ仕事をするメンバーとは楽しく気持ちよく進めたいと考えています。分からないことやちょっとした疑念があったとき、悩み過ぎたり流したりせず、周囲の人に相談することで、間違いや無駄な手戻りを防ぐ事ができます。また、業務の話は勿論、共通の趣味や他愛もない会話など、ちょっとした雑談も含めて、仕事をしやすい環境作りも立派な業務だと思います。
「日程感」は、メーカーでものづくりをする上で欠かせない事項です。製品開発において、日程は社内規定や市場動向などから決められたもので、遅延が発生すると会社の損失にもなります。これを順守するためにはタスクを終わらせるだけではなく、不測の事態に対応する余裕や、全体の流れを把握して準備をすることが必要です。どちらもまだ勉強の最中ですが、少しでも早く身に付けて素早く業務がこなせるようになりたいです。
どんなエンジニアになりたいですか?
私は知識の幅が広い「なんでも屋さん」のようなエンジニアになりたいです。技術者にとって大事なのは引き出しの多さだと思っています。当然機構設計の知識は必要ですが、それだけでは業務は円滑には進みません。電気やソフト、生産技術など他のチームとの会話の際には専門用語の習得が必要で、自分の設計が他の工程にどう影響するのかを知らないと、あとから問題が出てしまう可能性もあります。知識があれば他チームの想いや譲れないこと、変更不可の箇所を理解して、あらかじめ設計に盛り込むことができます。また、別のアプローチからも解決策を見つけることができるかもしれません。このように何事にも広く精通している頼れるエンジニアになりたいと思っています。周りのすべてに興味をもって楽しむことが、なんでもできるエンジニアの第一歩だと思っています。
就職活動中の方へメッセージを
今の時代、1つの会社にとどまり続けようという人はあまりいないかもしれません。だからといって簡単に決めるのではなく、しっかりと吟味して自分が成長できると思える会社を選ぶことが大事だと思います。そして、大学生のうちにたくさん遊んでください!たくさん遊んでいろいろな経験を積んでおくことも就活の一部だと思います。関係ないと思っていた知識や経験が問題解決や新しい発想の糸口になることもあります。時間があるうちに、自分の好きなことを深めたり新しいことにチャレンジする時間を作ってください。面接では緊張してしまうかもしれませんが、自分の好きを本気で伝えることができれば熱意は伝わるはずです。あまり深く考えず自己紹介だと思ってリラックスして頑張ってください!応援しています!!
*所属・職位はインタビュー時点の情報です。