JVCケンウッドは、新中期経営計画「VISION2023」の策定に合わせ、マテリアリティ(重要課題)の見直しを行いました。持続可能な開発目標(SDGs)をもとに事業と関連の強い社会課題を抽出し、「VISION2023」とのつながりを考慮しながら、マテリアリティ(重要課題)の特定と課題解決に向けた取り組みを進捗管理するためのKPIs(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)の設定を行いました。
JVCケンウッドグループは、事業を通じた持続可能な社会への貢献を推進するために、マテリアリティを特定しました。マテリアリティと連動したKPIsの策定とともに、グローバルに管理できる仕組みの構築に取り組んでいます。
JVCケンウッドグループのマテリアリティ・マトリックス
JVCケンウッドは、新中期経営計画「VISION2023」および新環境計画「JKグリーン2025」の実現に向けて、マテリアリティに紐づくKPIsを以下のとおり設定しています。なお、各マテリアリティに対応した事業活動の詳細については、社会課題の解決に貢献する製品・サービスをご覧ください。
No |
マテリアリティ |
目指すべき取り組み |
KPIsと2021年度 目標 |
SDGs |
---|---|---|---|---|
1 |
気候変動への対応 |
温室効果ガス排出削減 |
温室効果ガス(Scope1+2)排出量削減: |
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2 |
温室効果ガス排出削減 |
温室効果ガス(Scope3)排出量削減: Scope3カテゴリー1/4/11におけるCO₂の算定と削減 |
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3 |
水資源の保全 |
水使用の管理 |
水使用量の管理:2025年までに2019年比6%削減 |
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4 |
環境負荷の低減 |
排水および廃棄物の削減 |
廃棄物リサイクル率の向上:2025年までにリサイクル率90%以上 |
|
5 |
持続可能な ものづくり |
プラスチック使用量の |
プラスチック使用量の削減 |
|
6 |
サプライチェーン マネジメント |
児童労働/ 強制労働の禁止 |
人権デューデリジェンス活動の実施 |
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7 |
従業員の活躍推進 |
女性活躍推進 |
女性の幹部職比率:5.8%以上 |
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8 |
リスクマネジメントの取り組み | 製品の品質・安全性 |
リコール発生件数および対応費用:0件/0円を維持 |
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9 |
コーポレートガバナンス |
取締役会の実効性評価:年1回実施 取締役会の出席率:100% |
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10 |
情報セキュリティ |
ITセキュリティ研修受講率:92% サイバーセキュリティ事故発生件数:2件以内 |
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11 |
交通事故の防止 |
モビリティ&テレマティクス サービス製品・サービスによる価値創出 |
ナビゲーション市場でのシェア拡大 新機能を搭載したドライブレコーダーの市場展開 |
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12 |
防災・減災への対応 |
防災および減災製品・ サービスによる価値創出 |
防災ソリューションの案件受注:1件 |
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13 |
安心・安全な まちづくり |
セキュリティ製品・サービスによる価値創出 |
画像解析による顧客課題の解決やコロナ禍の感染リスク対策に対応した製品・システムの導入 |
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14 |
安心・安全な 輸送システムの確保 |
テレマティクスサービスによる価値創出 |
テレマティクスサービスの導入 次世代IoT配車システム「CABmee(キャブミー)」の市場導入 |
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15 |
イノベーションの |
イノベーションの加速 |
新規ジャンル製品の開拓 エッジAIカメラの新規投入 |
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16 |
知的財産の管理・活用 |
SDGsのゴール3「すべての人に健康と福祉を」、9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、11「住み続けられるまちづくりを」に関連する特許出願件数を全特許出願件数の10%以上とする |
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17 |
ステークホルダー パートナーシップ |
ステークホルダーとの協働 |
産官学連携でイノベーションを継続して創出する社会実装プラットフォームの大学内外への承継・構築 |
JVCケンウッドは、マテリアリティに対する取り組み状況を把握し、さらなる改善につなげるために、各マテリアリティに紐づく指標(KPIs)を策定し、2020年度目標を定めて取り組みを行ってきました。各項目の取り組み状況は以下のとおりです。
JVCケンウッドは、持続可能な社会への貢献がビジネスの好機となり、利益ある成長につながるという考えのもと、さまざまな社会課題に対して当社製品を通じた解決を積極的に図るため、マテリアリティに紐づく指標を設定して取り組んでいます。
No |
マテリアリティ |
KPIs |
2020年度目標 |
2020年度実績 |
達成状況 |
SDGs |
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1 |
交通事故の防止 |
2カメラを含む新機能を搭載したドライブレコーダーの市場展開 |
OEM、アフターマーケット、DXで2カメラを含めた新機能を搭載したドライブレコーダーを2020年度以降、積極的に市場に提供していく |
2カメラ・360°カメラのドライブレコーダーを積極展開し販売台数・金額ともに増加 (前年比で2カメラ・360°カメラのドライブレコーダーは、台数ベース:1.5倍、金額ベース:1.4倍) |
〇 |
|
2 |
持続可能な ものづくり |
環境配慮型新製品の新規投入 |
11.6tのプラスチックを削減 |
11.9tのプラスチックを削減 |
〇 |
|
3 |
安心・安全な まちづくり |
セキュリティ新製品・サービスの新規投入計画 |
セキュリティ新製品・サービス:20件導入 |
21件導入+AI検温ソリューション178件 |
〇 |
|
4 |
防災・減災への対応 |
防災および減災新製品・サービスの新規投入計画 |
防災および減災新製品・サービス:40件導入 |
66件導入 |
〇 |
|
5 |
安心・安全な輸送システムの確保 |
IoTソリューション製品・サービスの新規投入計画 |
5件導入 (+ODA案件受注により新興国への貢献) |
6件導入 |
〇 |
JVCケンウッドは、社内のイノベーション創出機会を促進するため、社内の環境づくりに取り組んでいます。
No |
マテリアリティ |
KPIs |
2020年度目標 |
2020年度実績 |
達成状況 |
SDGs |
---|---|---|---|---|---|---|
1 |
イノベーションの加速 | イノベーションアクトの成果件数 |
協業による新規事業の取り組み:3件 |
新規事業への取り組みを推進し事業部に移管:3件 |
〇 |
![]() |
2 |
イノベーションの加速 | 特許アイデア会議の実施 |
175回 |
259回 |
〇 |
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3 |
イノベーションの加速 | 知財スキルUP研修実施 |
20回 |
10回 |
△ |
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4 |
ステークホルダーとの協働 |
産官学連携の 社会実装プロジェクトの実施 |
拠点として、新型コロナウイルス感染症による社会課題への対応企画を立案し、政府予算を獲得する:1件以上 |
23件獲得 |
〇 |
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JVCケンウッドは、強靭で透明性があり、かつ公正で包摂的な仕組みで支える戦略の基盤として、基本的(事業を支える)領域における取り組みを通じたレジリエンスの強化を図っています。
No |
マテリアリティ |
KPIs |
2020年度目標 |
2020年度実績 |
達成状況 |
SDGs |
---|---|---|---|---|---|---|
1 |
女性活躍推進 |
女性の幹部職比率 |
5.0%以上 |
5.0% | 〇 |
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2 |
温室効果ガス排出削減 (スコープ1+2) |
温室効果ガス |
18,900t-CO₂ (但し、排出量のみとし、国内事業所/生産拠点を対象とする) |
17,349 t-CO₂ (但し、排出量のみとし、国内事業所/生産拠点を対象とする) |
〇 |
|
3 |
温室効果ガス排出削減 (スコープ3) |
温室効果ガス |
2019年度実績開示の精度向上 (排出量が多い製品を中心に算出基準を見直し) |
精度を向上し、開示を実現 (650,548 t-CO₂e) |
〇 |
|
4 |
水使用の管理 |
水質に関する法令違反件数※ |
0件を維持 |
0件を維持 |
〇 |
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5 |
排水および廃棄物の削減 |
有害廃棄物発生量 (水濁法28有害物質管理) |
0.1443 t未満 (但し、国内事業所/海外生産拠点を対象とする) |
0.6900 t未満 (但し、国内事業所/海外生産拠点を対象とする) |
〇 |
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6 | コーポレートガバナンス | 取締役会の実効性評価実施有無 | 年1回実施 | 年1回実施 | 〇 | ![]() |
7 | 製品の品質・安全性 | リコール発生件数および対応費用 | 0件/0円を維持 | 0件/0円を維持 | 〇 | |
8 | 情報セキュリティ | ITセキュリティ研修受講率(国内) | 受講率:90.0% | 受講率:92.7% | 〇 | |
9 | 児童労働/強制労働禁止 | 人権方針の策定 | JVCケンウッドグループの人権方針を策定する | 「JVCケンウッドグループ 人権方針」を策定・開示 | 〇 |
※国内/海外拠点を対象