「K2」というネーミングは、当時の開発技術者2 名の頭文字(日本ビクター技術者 桑岡氏、ビクタースタジオ技術者 金井氏)を取ったのが由来です。
「K2」開発のきっかけは、音楽メディアがアナログレコードからデジタルのCD へ移行する時期において「デジタルは0と1 の符号の組み合わせだから何度コピーしてもデータ的には一切変質しないので音色の変化はない」という当時の常識に、ビクタースタジオのレコーディングエンジニア達が異論を唱えたことから始まります。音楽コンテンツ制作の際に、デジタルデータ変換したオリジナルマスターの音質と、理論的には変わらないはずのコピー後のサブマスターの音質が明らかに違うというスタジオエンジニア達の訴えに、その原因究明に日本ビクターの技術者が真正面から取り組みました。後にデジタルのデータそのものは全く同じでも、そのデータを記録・読み取りする際の電気的な歪み(ジッター、リップル)等が、音を再生するデジタルからアナログへの変換時に悪影響を及ぼし、結果として音質的な変化をもたらすということが実証されました。この時の音質変化改善を目的に両社によって開発されたのが「K2 インターフェース」で「K2」の元祖となっています。「K2 インターフェイス」で始まった技術は、その後音楽制作現場、音楽メディア製造工程、民生機器組み込み技術へと広がり、開発されています。それらの技術は「高品位伝送技術」と「高音質化技術」の2つに大別されます。
1993年
20bit K2スーパーコーディング開発
20bit K2 ADコンバータ開発
1994年
20bit K2プロセシング開発
20bit K2 DAコンバータ開発
K2レーザーカッティング開発
1995年
20bit K2 Pro / スーパーコーディング方式開発
1996年
xrcd 開発
1997年
EXTENDED K2プロセシング 開発
1998年
DIGITAL K2 開発 / xrcd2 開発
1999年
EXTENDED K2プロセシング Ver.2.0開発
2000年
CCコンバータ開発
2001年
DVD K2 開発
2002年
ENC K2 開発 / CCCD K2 xrcd24 開発
2006年
net K2 携帯端末音楽用アプリケーション開発
2012年
net K2 iPhone用アプリケーション開発
K2HDプロセッサー開発
「K2インターフェース」を搭載したマスタリングのプロ仕様機器 「K2HDプロセッサー」