当社は、世界各国の業務用ブロードバンド無線ソリューションの提供に向けて、堅牢な業務用LTEスマートフォンシステムにおいて業界を牽引する米国のSonim Technologies Inc.（以下、「Sonim社」）と資本業務提携を締結いたしましたので、お知らせいたします。

1．背景

　警察や救急、消防といった公共安全向けの業務用無線システムは、最大市場である米国におけるFirstNet（LTEブロードバンドネットワーク）を筆頭に、世界的に業務用無線インフラのブロードバンド化が進んでいます。これにより、音声通信だけでなく画像・映像の伝送も活用した新たなソリューションへの需要が高まっており、今後急拡大することが予想されます。

　また民間企業向け業務用無線システムにおいては、携帯電話網を利用した業務用無線（PoC※）の市場が立ち上がってきており、ここでも画像・動画伝送が可能なソリューションの需要が高まりつつあります。

　このような市場背景の中、当社は業務用ブロードバンド無線ソリューションへの取り組みの強化に向けて、業務用LTEスマートフォンシステムで業界を牽引するSonim社と資本業務提携を締結しました。

※Push-to-talk over Cellularの略称。携帯電話網を使用して業務用無線の一斉同報通信を実現したサービス。

2．Sonim社との連携内容

　このたびの投資によってSonim社の事業発展に貢献するだけでなく、両社の業務提携を通じて、Sonim社が保有するLTE技術や堅牢な業務用LTEスマートフォン技術を当社の製品群に取り込むことで、当社におけるブロードバンド無線システムの事業展開のスピードアップを図ります。

3．期待する効果

　当社では、米国無線子会社のEF Johnson Technologies, Inc.およびZetron, Inc. と一体となって無線統合システム提案を強化していますが、上記のようなSonim社の保有技術を取り入れることで、公共安全市場から、電気、水道などの公共サービス市場および民間企業向けも含めて、ブロードバンド無線ソリューションを幅広く展開していきます。

　また、Sonim社との業務連携によって、セキュリティ監視映像伝送や、現場スタッフの位置管理システム、顔認証のデータ解析、業務効率化提案など、利便性の高いソリューションを提供していくことが可能となります。これらの取り組みを通じて、サービス課金などの新しいビジネスモデルによる事業構築を図ります。

　このたびのSonim社との連携は、今後のソリューションビジネスの拡大を目指す当社にとって、これらの事業化を加速させる大きな一歩であり、無線システム事業における中期戦略においても重要な一翼を担うものとなります。今後も同ビジネスの拡大に向けた戦略に基づき、パートナー連携等を通じて、早期のビジネス拡大を図ります。

Sonim社について

• 社名： Sonim Technologies Inc.
• 所在地： 1825 S. Grant Street Suite 200 San Mateo, CA 94402 – USA
• 代表者： Bob Plaschke
• 設立： 1999年
• 事業内容： 生命に関わる危険をはらむ環境で作業するスタッフ向けに特化したミッションクリティカル・ソリューションのプロバイダー。
  作業員の生産性向上、作業場での安全性と信頼性の強化に向けた各種ソリューションを提供しています。